目次へ 前のテーマへ 次のテーマへ

国土交通省組織法対策

 これはもう「地名からそこを管轄する地方運輸局名と地方運輸局がある場所の都道府県名をあてる」問題と、「仕事の内容から地方運輸局の担当部課をあてる」問題しか出ないと割り切っちゃっていいんじゃないんでしょうか?「次の組織は本省内部部局、本省施設等機関、地方支分部局、外局のどれ?」という形の問題もあり得るんでしょうけど、それまでひっかけに使えた「実はそれは建設省」というのが、省庁再編で同じ国土交通省になってしまい、ひっかけでもなんでもなくなってしまったということがあげられますし、何より国土交通省の組織があれだけ大きくなると本省部局の問題を出すのはいよいよ「海事代理士試験で聞いて幸せなの?」ってことになると思うのです。それより管轄を尋ねた方が「地理」という一般教養を問うことにもなるのでよほど有意義だと思うのです。

 というので、この2つに絞ることにしましょう。

地方運輸局の管轄問題

 これは2つのフェイズに分かれます。
 1つは地方運輸局と所在と管轄を丸暗記することで、これには理屈もなにも必要ありません。ひたすら暗記。
 もう1つが地名についてどこらへんかあたりをつけ、そこを管轄する地方運輸局を当てることです。これは丸暗記は事実上不可能でしょう。どうしてもというなら海に面している市を全部あげて(市以外が出題されたことはないと踏む)それがどこかを覚えることなのでしょうが……。北海道だけで「函館、伊達、室蘭、登別、苫小牧、釧路、根室、網走、紋別、稚内、留萌、石狩、小樽」って13もあるのに、これ全国についてやる?たかが5点のために……。
 せいぜい過去に出たところだけ覚えて、他は自分の教養のなさを嘆くしかないんじゃないのかなあ……。幸いにしてその都市の県名がわからなくても、「あのあたり」式で地方運輸局の名は出てくるんでそれにかける……。

北海道運輸局……北海道
管轄は北海道全域
東北運輸局……宮城県
東北6県のうち太平洋側の4県である青森・岩手・宮城・福島が管轄
新潟運輸局……新潟県
信越地方と言われる長野・新潟と東北日本海側の秋田・山形が管轄
秋田山形が東北ではなく新潟だというのがひっかけのポイントかも
関東運輸局……神奈川県
管轄は関東地方の茨城・栃木・群馬・埼玉・東京・千葉・神奈川・山梨
所在地が東京ではなく神奈川だという点と熱海市が静岡県で中部運輸局なのが人によっては盲点かも。
山梨は関東運輸局なんだけど海事代理士試験には無関係
中部運輸局……愛知県
中部地方のうち信越をのぞく、静岡・愛知・岐阜・三重・富山・石川・福井を管轄
近畿運輸局……大阪府
近畿地方の滋賀・京都・大阪・兵庫・奈良・和歌山が管轄
関東運輸局にひきずられて所在地を「神戸->兵庫県」としてはいけません。それと舞鶴は京都で近畿運輸局管轄だけど敦賀は福井県で中部運輸局管轄なのに注意。
中国運輸局……広島県
中国地方の岡山・広島・山口・鳥取・島根を管轄
四国運輸局……香川県
四国地方の香川・愛媛・徳島・高知を管轄
九州運輸局……福岡県
九州地方の福岡・佐賀・長崎・大分・熊本・宮崎・鹿児島それと沖縄を管轄

地方運輸局内の所掌問題

 一般論で言えば、「海事法令1……船員に関すること……船員部」「海事法令3……船舶に関すること……船舶部」「海事法令2……船員と船舶を使って行うことおよび港湾関係……運航部」ってことなんだろうけど……。こんなことを覚えていたってほとんど点数にはならないんだよな……。なんたって部だけわかればいいんじゃなくて「……部……課」で答えなきゃなんないから……。
 もっとも、「……部……課の仕事を3つ以上書け」という方式ではないのが救いかも……。仕事の内容をまるごと覚えるのではなく、キーワードを見つけて「……と……と……が来たから……部……課」式の処理ができるようになれば勝ちな訳でして。
外国船舶監督官
 船舶の航行の安全の確保及び海洋の汚染の防止に係る外国船舶の監督(検査の執行を含む)
総務部総務課
 海事に関する事業の再建整備・金融
 海事代理士試験・登録・業務の監督
運航部運航監理官
 内航海運業
 旅客定期航路事業・自動車航送貨物定期航路事業・旅客不定期航路事業に関する免許・許可・認可に係る安全上の審査
 旅客定期航路事業・旅客不定期航路事業の用に供する船舶の運行の管理に関する監査及び指導
運航部輸送課
 水上運送事業に関する中小企業等協同組合、協業組合、商工組合、商工組合連合会の設立の認可等
 船腹の需給の調査
 日本船舶以外の船舶について日本各港間の運送及び不開港場への寄港の特許
 油濁損害賠償保障契約
 旅客定期航路事業・自動車航送貨物定期航路事業・旅客不定期航路事業における運賃・料金
 旅客定期航路事業・自動車航送貨物定期航路事業・旅客不定期航路事業の免許、許可、認可
運航部港運課
 港湾運送事業に関する免許・許可・認可及び必要な命令
 港湾作業料、はしけ船引船のよう船料、荷役機械使用料その他の港運に関する諸料金
船舶部船舶検査官
 (形式承認を受けた)船舶・船舶用機関・船舶用品の検査の執行
 船級協会の行う船舶の検査、満載喫水線の指定の事務の審査
 船舶・船舶用機関の設計承認
 船舶に設置される海洋汚染防止設備等及び焼却設備並びに船舶の油濁防止緊急措置手引書の検査の執行
 満載喫水線の指定の執行
 無線電信・電話の施設の免除の許可
船舶部船舶測度官
 外国船舶に係るトン数に関する証書の検査
 船舶のトン数の測度の執行
 船舶件名書・総トン数計算書の作成
船舶部監理課
 船舶の登録、船舶国籍証書
 船舶原簿・船舶件名書の保存・整理
 造船に関する事業に関する財務・税制
船舶部造船課
 船舶輸出振興
船舶部検査課
 船舶安全法・海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律の規定に基づく事業場の認定
船員部船員労務官
 船員の労働の安全・衛生に関する監査
 船長の職務・権限、船内規律に関する監査
船員部労政課
 海上労働力の需給調整
船員部労働基準・安全衛生課
 船員の雇入契約の公認、船員手帳・船員原簿
船員部船舶職員課
 海技従事者の免許(海技試験官所掌事務を除く)
 船舶職員の資格・定員

目次へ 前のテーマへ 次のテーマへ