これでもずいぶん減ったものですが……。「道路交通法なんか守らない方が安全」だとか「道路交通法を守らなくてもたいしたことはない。」などなど……。
おもしろいのはこういう主張をする人に限って、危険性の認識が完全に欠如していたり、道路交通法についての正確な理解が欠けている点です。「一時停止の取り締まりを批判する人」って、一時停止を信頼して進行する車にとって衝突の危険を与えるもんだって点を全く考えてないし、「速度違反の取り締まりを批判する人」って、車が時速40km/hで人にぶつかると人は死ぬんだってことを全く知らないものです。
えてして自分は事故を起こさないと思っているし……。(事故を起こしたくて起こしている人はそういないって点が落ちている……。)
さて道路交通法に対するおさえておきたい理解。
道路交通法は円滑な道路交通の確保と道路における安全の確保の双方を目標として、行政が種々の規制を加えているという点においては行政法の一分野と言えますが、一方でその違反に対して懲役刑なども用意しているという点は、まさしく刑事法の一分野です。ですんで、その違反には刑事罰が課せられます。
多くの違反は反則金をおさめることで刑事手続を経ることなく終わるので、刑事法であることを意識しませんし、罰金相当の事案の多くはいわゆる三者処理で流れ作業で終わるので、これまた刑事法であることを意識しない訳ですが、これらは法律上は特則であって、これらの特則によらない場合には、法廷で裁判を開くものなのだってことは覚えておきましょう。
それと刑事法であるってことは、道路交通法違反でも通常の犯罪捜査と同様に「逮捕・勾留」は可能であることを意味します。
世にはびこる交通取締対策の本を読んで真に受けて、ゴネ得狙いでゴネて、結果えらい目にあっても知らないよ。(笑)
違反していないのであれば堂々と反論して裁判で闘ってもいいけど……。