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技術者がやっちゃう法解釈の誤りの例

シャープの往年の名機の前身MZ-80KをHTML5でソフトウェア的に再現した人のサイトを
つらつらと見ていたら
去年の情報処理高度化等に対処するための刑法等改正の話が出ていて
フリーウェアの公開を止める止めないの話をしているんだけど
おもしろいことに
その作者の法解釈は割と正解なのに対し
「それでいいのか?危ないんじゃないか?」ってコメントしている人の法解釈が
技術者がよくやりがちなあさっての方向に行っているのは
やはし法解釈学も技術で
きちんとやれば誰にでも修得できるんだろうな……と思った次第。

議事録をきちんと引用するあたりからまず正しいんだけど
そこでの江田法務大臣の説明って全くぶれちゃいないし間違ってもいない。
(さすが元裁判官。)
じゃあなんではまりの議論が出てくるかというと
この局面だと
「バグが何かはみんな自明でしょ。」

「バグは全部同じ扱いでしょ。」
というのを当然の前提にしちゃう人とそうでない人の違いで
作者は「そうでない」ことがきちんとわかっているけど
コメントしている人の何人か
(と,その人が引用している人……ってあの人じゃん。)
は,そこが全然わかってない……。
ちなみに法律は「バグか否か」で議論しちゃいないし
ゆえにバグだと全て同じ扱いになるわけでもない。
だから「バグだとこうなりますよ(こうなりませんよ)」って話は永久に出てこないんだけど
その永久に出てこないはずの話が出てこないからって
「法務省は問題をわかってない」ってなっちゃうのはね……。

今回の場合は
「言葉の定義付けをきちんと行うこと」
「法律の概念を基準にとらえること」
をきちんとやっていれば防げる「バグ(笑)」だったりする。


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