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判断の必要あるのかえ?

波多野・松田「国際司法裁判所 判決と意見」国際書院
コルフ海峡事件の管轄権判決についての評釈で横田洋三先生が
「本件における管轄権の判断は,この争点に対する答えを出さなくても明確にできるという意味では,裁判所としては不必要な争点に判断を下す必要はないとする禁欲的態度をとることは当然である。」
としつつ
「両者が真っ向から対立する議論を展開している争点であるし,……裁判所としてのなんらかの判断を示すことがあってもよかったとも思われる」
とあるんだけど……。

これって日本の民事訴訟法にどっぷり漬かっている私としては
「え?」
って思わざるを得ないのさ。
というのは,紛争の解決に必要のない判断を示すことは
具体的事件から離れて法的な判断を行っているわけで
「勧告的意見」以上に「それ司法権なの?」って疑問が巻き起こることになると思うんだけど……。
……井上薫元裁判官なら真っ先に怒りそう……。

(2011年8月3日 23時40分)


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